読上げソフトを使った耳読書素材作成
Kindle Fireタブレットに音声読み上げさせて、それをICレコーダーで録音することにより、手持ちのKindle本を耳読書素材化することで、以前では読書できなかった掃除などの作業の時間や職場への行き帰りの時間などを耳読書に充てることができるようになりました。
これにより、一度はFeBeやポッドキャストなどにハマりつつも長く途絶えていた音声によるインプットが復活。大変重宝しています。
ただ、Fireタブレットの朗読を聞き流していると、ときどきつっかえることに気づきました。どうもマシンスペックが貧弱なために処理速度が追い付かないのかもしれません。いっそ、パソコンで朗読させられたらいいのに。また、1倍速で音声化するのではなく、数分間程度の短時間の変換処理で音声データ化できたらいいのに。この用途に応えてくれるフリーウェアがありました。「Balabolka」です。
DRM保護なしのKindle本 を直接読み込める
読上げエンジン(TTS)は、Windows10標準の「Microsoft Haruka」を利用できます。また、ありがたいことにKindle本(拡張子.azw3)を直接読み込むことができます。ただし、DRM(デジタル著作権管理)がかかっていないものに限られますが。
例として、Amazonからダウンロードした「坊ちゃん」(夏目漱石)を読み込んでみました。AmazonにラインナップされているKindle本は、必ずしもそのすべてがDRM保護されている訳ではなく、例えば本作のように青空文庫のコンテンツがKindle本化されたものにはDRM保護がかかっていないようです。
ざっくり使い方の説明
Kindle本を読みこんだ状態で、ツールバーの再生ボタンを押すと、Harukaさんの読み上げが始まります。
音声ファイルとして保存するには、やはりツールバーから「音声ファイルとして保存」ボタンをクリックします。
保存先を聞いてきます。ここで選べるファイルの種類は、何かと使い勝手のいいmp3の他にも、オーディオファイル(.wav)、OGG Vorbisファイル(.ogg)、Windows Media Audioファイル(.wma)、MPEG-4ファイル(.mp4)、MPEG-4オーディオファイル(.m4a)、MPEG-4オーディオブック(.m4b)、AMR-WBファイル(.awb)と、なじみのあるものからよく分からないものまで複数あります。
[保存]ボタンを押すと、音声ファイルに保存する処理が始まります。「坊っちゃん」全編をmp3化するのに要した時間は、わずか5分程でした。
出来上がったmp3ファイルのプロパティを確認すると、3時間43分59秒。これまでのICレコーダー方式では、寝る前か出かける前に録音をしかけていましたが、数分でmp3化できるのでパソコンを使っている間にいくつものコンテンツをさくさく音声に変換できます。
最後に
まずはBalabolkaとその簡単な使い方について、ご紹介しました。
ただ実際に使ってみると、いろいろと痒いところが出てきます。ざっとあげて、こんな感じでしょうか。
・mp3の音質(ビットレート、サンプリングレート)を指定するには?
・読み上げスピードを上げる(1.5倍速、2倍速など)には?
・ICレコーダーと同様に、mp3を一定時間ごと(例:30分ごと)に区切るには?
・誤った読み上げを修正するには?
・ラブラドール犬、プードル犬、シェパード犬・・・、全部「いぬ」と読むけど、特定の語句が出現した後に続く「犬」をまとめて「けん」と読ませるには?
・効率よく読み上げ辞書を育てるには?
・Kindle本以外の活用を考えたとき、そのコンテンツには何がある?
これらについても、追々まとめていきます。