或るDIY好きの日記

住居や車などのちょっとした補修、ITの活用、その他自分でやれることはやってみようと様々なことに挑戦していることをつらつらと書き溜めていきます。

文章内に引用する図表画像の修正

設計書やレポート等の文章を作成していると、参考書籍の図表を引用する場合があります。

そんなとき、書籍をスキャンして画像データに保存し、Word文書に読み込んでトリミングで不要な範囲を除去する、というのがよくある作業の流れでしょう。

ただ、対象の図表が斜めになっている、濃度が薄い、うっすら裏写りしている、といった画像はWord上で修正できません。「少しくらい斜めになっていようが、気にしなくていいじゃない?」と割り切れない私は、フォトレタッチソフトGIMPを使って修正しています。

 

 

 編集開始

引用したいのは、赤枠で示した図表です。書籍をスキャンしたPDFファイルなのですが、まずはこの範囲をクリップボードにコピーします(素材は少し古いのですが、「道路構造令の解説」(平成16年版,日本道路協会)です。)

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GIMP上で[Shift]+[V]キーを押して、クリップボードにコピーした図表をGIMPの新規画像として開きます。

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傾きの調整

水平の基準となるガイド線を、図表の上部外枠線付近に配置します。

ルーラー上で左クリックしたまま下方向へドラッグすると、水平方向のガイド線が表示され、マウスカーソルの動きに追随して移動します。

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ツールボックス内の「回転ツール」(f:id:nuts_777:20190312192417p:plain)をクリックします。画像内でドラッグ操作を行い、図表の上部外枠線が水平になる辺りまで画像を右回りまたは左回りに回転させます(f:id:nuts_777:20190312192422p:plain)。回転角度が定まったら、[回転]ボタン(f:id:nuts_777:20190312192426p:plain)をクリックします。

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印字濃度の調整

参考書籍をスキャンする時、読み取り濃度を濃いめに設定しておけばよかったですが、それを今になって悔やんでもどうにもなりません。しかし、GIMPで調整することはできます。

 

メインメニューより「色」(f:id:nuts_777:20190312192417p:plain)→「レベル」(f:id:nuts_777:20190312192422p:plain)を実行します。

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「レベル」画面が開きます。画像の濃淡を見ながら真ん中のスライダーを徐々に右に動かしていきます(f:id:nuts_777:20190312192417p:plain)。ほどよい濃さになったら、[OK]ボタン(f:id:nuts_777:20190312192422p:plain)をクリックして確定させます。

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調整前に比べて、ぐっと濃くなり見やすくなりました。

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余白の調整

図表の外枠外周を囲む余白部分をなるべく切り取った方が、Wordに貼り付けたときに使い勝手がよくなります(貼り付けた図表と周囲の文との間に大きく余白があいてしまったり、それを調整するためにWord上でトリミングをかけたり、といった作業をせずにすみます)。

私がGIMPを気に入っている点の1つが、選択範囲の修正が容易なことです。その操作性はなかなか他のソフトではみられません。そして、トリミングするなら、WordよりもGIMPでやる方が圧倒的に楽です。

 

引いておいたガイド線は、トリミング作業の邪魔になるので消しておきます。

ツールボックス内の「移動ツール」(f:id:nuts_777:20190312192417p:plain)をクリックします。つづいて、ガイド線を選択し、画像の外までドラッグします(f:id:nuts_777:20190312192422p:plain)。

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ガイド線を消したら、[Ctrl]+[A]キーを押して画像全体を選択します。

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ツールボックス内の「矩形選択」ツールをクリックします。画像の外枠=選択範囲の上下左右の各辺中央近くにマウスカーソルを持っていくと、選択範囲境界の内側に四角い枠が表示されますので、これを内側にドラッグし余白が小さくなるように調整します。この操作を残りの3辺に対しても行います。

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[Alt]+[L](レイヤー)、[C](選択範囲で切り抜き)とキー操作して、余白を切り取って選択範囲内だけが残る状態とします(トリミング)。そして、[Ctrl]+[C]キーを押して選択範囲をコピーします。

 

完成

最後に、Wordに貼り付けておしまい。

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